妊娠中の歯周病が早産リスクに?原因と対策を歯科医師が解説
2026年07月27日

マタニティ歯科
妊娠中の歯周病が早産を引き起こす?
原因・リスク・対策を解説
この記事では、千葉県茂原市でマタニティ歯科にも対応するライフガーデン茂原歯科の担当医・村瀬千明が、妊娠中の歯周病と早産の関係、そして安心して取り組める予防・対策について、わかりやすくお伝えします。
- 妊娠中に歯周病が悪化しやすい理由と仕組み
- 歯周病が早産リスクに関わるとされるメカニズム
- 妊娠中でも安心してできる口腔ケアと歯科受診のポイント
「妊娠したら歯ぐきがおかしい」——その不安、放置しないで
妊娠中に歯ぐきのトラブルが増える理由
妊娠中、「歯磨きをすると歯ぐきから血が出る」「歯ぐきが腫れぼったく感じる」というお悩みを抱えるかたはとても多いです。これは単なる気のせいではなく、妊娠にともなう体の変化が直接、口の中に影響しているからです。
特に妊娠初期から中期にかけては、ホルモンバランスの変化によって口の中の環境が大きく変わります。「妊娠したら歯が弱くなった」と感じる方も多いのですが、それには明確な原因があります。
よくある誤解:「赤ちゃんにカルシウムを取られるから歯が弱くなる」
妊娠中に歯が悪くなるのは「赤ちゃんにカルシウムを奪われるから」という話を聞いたことがある方も多いかもしれません。しかしこれは医学的には誤解です。
歯のカルシウムは骨とは異なり、血液を介して赤ちゃんに移行することはほぼありません。歯が弱くなる・トラブルが増える本当の原因は、ホルモン変化・唾液の変化・食生活の変化によるものです。正しい知識を持って適切なケアをすることが、妊娠中の口腔トラブルを防ぐ第一歩です。
千葉県茂原市でも増えている「マタニティ歯科」への関心
近年、千葉県茂原市のエリアでも、妊娠をきっかけに歯科を受診されるかたが増えています。自治体の母子手帳交付時に歯科健診の受診票が配布されることもあり、「妊娠中に歯科に行ってもいいの?」という疑問を持つかたが増えてきました。結論から言えば、適切な時期に歯科を受診することは、むしろ推奨されています。
妊娠中に歯周病が進みやすくなる3つの原因
POINT 01
女性ホルモンの増加が歯周病菌を活性化させる
妊娠中はエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)といった女性ホルモンが急増します。これらのホルモンを栄養源として増殖する歯周病菌(プレボテラ・インターメディアなど)がいることがわかっており、妊娠中はこの菌が増えやすい環境になります。歯ぐきへの血流も増加するため、炎症が起きやすく、腫れや出血が出やすくなります。この状態を「妊娠性歯肉炎」と呼びます。
POINT 02
つわりや食生活の変化で口の中が酸性に傾きやすくなる
つわりがある時期は、吐き気のために歯磨きがつらくなるかたが多くいらっしゃいます。また、食事の回数が増えたり、酸っぱいものや甘いものを好むようになったりすることも。こうした変化によって口腔内が酸性に傾きやすくなり、歯周病菌や虫歯菌が活動しやすい環境が整ってしまいます。さらに唾液の分泌量や質も変化しやすく、自浄作用が低下することも一因です。
POINT 03
体調不良・免疫変化でケアが行き届きにくくなる
妊娠中は体が変化しているぶん、疲れやすくなったり、体調が不安定になったりすることも多いです。歯磨きが雑になってしまったり、歯科受診を後回しにしてしまうケースも少なくありません。また妊娠中は免疫のバランスが変化することで、歯ぐきの炎症反応が過剰になりやすいという側面もあります。ケアが行き届かない状況と炎症の起きやすさが重なり、歯周病が進行しやすい状態になります。
歯周病と早産の関係——なぜ口の中が出産に影響するの?
研究で示唆されているメカニズム
炎症が
重症化
炎症性サイトカインが
血流に乗る
到達する
子宮頸部の軟化に
影響
低体重児
のリスク
※関連が示唆されている段階であり、早産の原因は歯周病だけではありません(個人差があります)
歯周病菌が血液を通じて子宮に影響することがある
「歯周病が早産と関係している」と聞いて、驚かれる方も多いかもしれません。実は、歯周病が重症化すると、歯ぐきの炎症を起こした部分から歯周病菌や炎症性サイトカイン(炎症を引き起こす物質)が血流に乗って全身に広がる可能性があります。
これらの物質が子宮に到達すると、子宮収縮を促したり、子宮頸部を軟化させたりする作用に影響を与えることが研究で示唆されています。その結果として、早産(妊娠37週未満の出産)や低体重児(2,500g未満の出生)のリスクが高まる可能性があると報告されています(※個人差があります)。
プロスタグランジンとの関係
歯周病の炎症により体内で産生が増えるとされる「プロスタグランジン」という物質は、陣痛を誘発する際にも関与する物質として知られています。歯周病によってこの物質が過剰に産生されることで、正期産前に子宮収縮が起きやすくなるリスクが生じると考えられています。
口の中の炎症が、遠く離れた子宮にまで影響を与えうるというのは驚きですが、「全身はつながっている」という視点から見ると、口腔ケアが全身の健康に直結することがよくわかります。
歯周病と早産リスク:データが示す関連性
複数の研究報告では、重度の歯周病をもつ妊婦さんは早産や低体重児出産のリスクが高まる可能性があるとされています。もちろん早産の原因は一つではなく、歯周病だけが原因というわけではありませんが、口腔ケアを適切に行うことが妊娠・出産を健やかに過ごすためのひとつの重要な要素であることは確かです。
⚠️ 研究の現状について
歯周病と早産の関係については現在も研究が進められており、すべての研究で一定の結論が出ているわけではありません。ただし、妊娠中の口腔ケアが母子の健康に良い影響をもたらすことは多くの専門家が推奨しており、歯科受診は積極的に取り入れることをおすすめします。気になる症状がある場合は、まず担当の産婦人科医と歯科医師に相談しましょう。
妊娠中にできる歯周病の予防と口腔ケアのポイント
妊娠中の歯科受診はいつが安全?
「お腹が大きい状態で歯科に行っても大丈夫?」と心配される方は多いですが、一般的に安定期(妊娠5〜7ヶ月頃)は歯科治療を受けやすい時期とされています。妊娠初期はつわりや胎児の器官形成期のため、緊急性がない限りは処置を控えるケースが多く、妊娠後期は長時間の仰向け姿勢が体に負担をかけることもあります。
かかりつけの産婦人科医に相談しながら、安定期に一度歯科健診・クリーニングを受けることを検討してみてください。
| 妊娠時期 | 歯科受診の目安 |
|---|---|
| 初期(〜4ヶ月) | 緊急時以外は応急処置のみ。つわりがつらい時期は無理をしない |
| 安定期(5〜7ヶ月) | 健診・クリーニング・虫歯治療など多くの処置が行いやすい時期 |
| 後期(8ヶ月〜) | 応急処置を中心に。長時間の治療は避け、産後に受診することも選択肢 |
毎日のセルフケアで差をつける
歯科受診だけでなく、日常の口腔ケアも非常に大切です。妊娠中のセルフケアで意識したいポイントをご紹介します。
✅ 取り入れたいケア
- 毎食後の丁寧なブラッシング
- フロスや歯間ブラシの活用
- フッ素配合歯磨き粉の使用
- うがいのみでもこまめに口をすすぐ
- つわり時は小さめのブラシで優しく磨く
- 水分をこまめにとり唾液の流れを促す
⚠️ 避けたい・注意したいこと
- 食後すぐの強い歯磨き(嘔吐後は特に注意)
- 甘い飲み物・スナックの頻繁な摂取
- 歯磨きを1日1回で済ませる習慣
- 歯ぐきの腫れ・出血を「よくあること」と放置する
- 口呼吸になりやすい姿勢での就寝
つわり中の歯磨きが辛いときの工夫
つわりがひどい時期は、歯ブラシを口に入れるだけで気分が悪くなることもあります。そんなときは無理に磨こうとせず、小さめのヘッドの歯ブラシに替えるのがおすすめです。また、歯磨き粉の香りが刺激になる場合は、歯磨き粉なしで磨いてから最後にうがいするだけでも、歯周病菌を減らす効果が期待できます(個人差があります)。食後すぐに磨けないときはこまめなうがいで代用し、体調が落ち着いた時間帯にケアするようにしましょう。
ライフガーデン茂原歯科のマタニティ歯科へのこだわり
- 土日も診療・駐車場500台完備平日に歯科に行けない妊婦さんも安心。土曜・日曜(月1回休診あり)も診療しているため、パートナーや家族と一緒に来院しやすい環境です。
- ショッピングセンター併設で通いやすい千葉県茂原市のショッピングセンター内に位置しており、お買い物のついでに立ち寄れる便利な立地です。体に負担をかけずにアクセスできます。
- マタニティ歯科・小児歯科に対応妊娠中から産後・お子さまの歯科まで一貫してサポートできる体制を整えています。出産後も同じクリニックで継続ケアが可能です。
- 妊婦さんのペースに合わせた診療体調や妊娠週数に合わせた無理のない診療計画を立てています。産婦人科との連携が必要な場合は紹介状の作成にも対応します。
- 全世代が通えるクリニック妊婦さん・お子さま・ご高齢の方まで、家族みんなで通えるクリニックを目指しています。お子さまを連れての受診もお気軽にご相談ください。
👩⚕️ 担当医・村瀬 千明より私自身も一児の母として、妊娠中の体の変化や「病院に行くべきか迷う」という気持ちをよく理解しています。「妊娠中に歯科に行っても大丈夫かな?」と不安に感じたら、まず気軽にお問い合わせください。
歯周病は早めのケアで進行を抑えることが期待でき、妊娠中の口腔ケアはお母さんだけでなく生まれてくるお子さんの健康にもつながると考えています。どうぞ一人で抱え込まず、いつでもご相談ください。
— ライフガーデン茂原歯科 担当医 村瀬 千明
妊娠中の歯周病に関するよくある質問
Q. 妊娠中にレントゲンを撮っても大丈夫ですか?
Q. 妊娠中に使う麻酔や薬は赤ちゃんに影響しませんか?
Q. 産後でも歯周病は治療できますか?授乳中でも大丈夫?
📋 この記事のまとめ
- 妊娠中はホルモン変化・つわり・免疫変化によって歯周病が進行しやすい状態になる
- 歯周病菌や炎症物質が血流を介して子宮に影響し、早産リスクと関連する可能性が研究で示唆されている(個人差があります)
- 安定期(妊娠5〜7ヶ月)が歯科受診の適した時期とされており、積極的に受診することが推奨されている
- 毎日のブラッシング・フロス・フッ素活用など、セルフケアの継続が歯周病予防の基本
- 茂原市のライフガーデン茂原歯科では土日も診療・マタニティ歯科に対応しているので、妊娠中・産後も安心して通える
妊娠中の歯周病・口腔ケアのお悩みはお気軽にご相談を
千葉県茂原市のライフガーデン茂原歯科では、妊娠中のお口のケアをしっかりサポートします。土日も診療・駐車場500台完備で通いやすい環境をご用意しています。茂原駅より徒歩10分、ショッピングセンター併設でアクセスも便利です。
- 診療時間
- 月火木金 9:30〜13:30 / 15:00〜18:00 土日 9:00〜13:00 / 14:00〜17:00(日曜は月1回休診)
休診日:水曜・祝日 - アクセス
- 茂原駅より徒歩10分(千葉県茂原市六ツ野八貫野2785-1)/駐車場500台完備
- お電話
- 0475-26-1350
👩⚕️ この記事を監修した医師
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個人の症状・状態によって対応が異なります。治療については必ず担当の歯科医師・産婦人科医にご相談ください。歯周病と早産の関連については研究が継続中であり、確定した結論が得られているわけではありません。本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。









