口腔筋機能療法で歯並び改善!子どもの舌ト…

TEL0475-26-1350

アクセス茂原駅」より徒歩10

診療時間
9:30 ~ 13:30 //
15:00 ~ 18:00 //
  • 受付時間は09:00~17:30です
  • 休診日:水曜日・日曜・祝日
  • 日曜診療は月1回になります
キービジュアル

MENU

口腔筋機能療法で歯並び改善!子どもの舌トレーニング入門

2025年12月9日

口腔筋機能療法で歯並び改善!子どもの舌トレーニング入門

子どもの歯並びを左右する「舌の位置」とは?

お子さんの歯並びが気になったことはありませんか?

実は、歯並びの悪化には「舌の位置」が大きく関係しています。普段何気なく過ごしている時、舌が正しい位置に収まっているかどうかで、将来の歯並びが大きく変わってくるのです。現代の子どもたちは、食生活や生活習慣の変化によって、舌の位置が下がっている「低位舌(ていいぜつ)」になりやすい傾向にあります。

低位舌は、出っ歯や受け口、歯並びのガタガタといった不正咬合の原因となるだけでなく、口呼吸や発音の問題、さらには虫歯や歯周病のリスク増加にもつながります。しかし、適切なトレーニングを行うことで、これらの問題を予防・改善できる可能性があるのです。

口腔筋機能療法(MFT)が注目される理由

口腔筋機能療法(MFT:Oral Myofunctional Therapy)は、口周りの筋肉を鍛えて正しく機能させるためのトレーニングプログラムです。

近年、小児歯科や矯正歯科の分野で注目を集めており、日本口腔筋機能療法学会では毎年学術大会が開催され、最新の研究成果や臨床事例が共有されています。MFTは単に歯並びを整えるだけでなく、舌癖や口呼吸の改善、咀嚼・嚥下機能の向上、発音の改善など、口腔機能全体の健全な発達を促す効果が期待できます。

MFTで改善が期待できる症状

口腔筋機能療法は、以下のような症状の改善に効果が期待できます。

  • 歯並びの問題・・・出っ歯(上顎前突)、受け口(下顎前突)、開咬、叢生(八重歯など)
  • 口腔習癖・・・舌癖、口呼吸、指しゃぶり、唇を噛む癖
  • 機能的問題・・・発音障害、咀嚼・嚥下の問題、むせやすさ
  • その他・・・いびき、睡眠時無呼吸、顔の歪みやたるみ

特に成長期の子どもは、顎や顔面の発達が活発な時期であるため、早期にMFTを開始することで、より効果的に口腔機能を改善できる可能性があります。

矯正治療との相乗効果

MFTは矯正治療と並行して行うことで、治療効果を高めることができます。

歯列矯正用咬合誘導装置やマウスピース矯正などの装置を使用する場合でも、舌や口周りの筋肉のバランスが整っていなければ、治療後に「後戻り」が生じる可能性があります。MFTによって正しい舌の位置や口唇閉鎖を習慣化することで、矯正治療の進行がスムーズになり、治療後の安定性も向上します。実際、むらせ歯科茂原院では、小児矯正のⅠ期治療において歯列矯正用咬合誘導装置とともに、舌・口・呼吸のトレーニングを組み合わせることで、歯並びが悪くなる原因そのものを改善するアプローチを採用しています。

舌の正しい位置を知ろう

MFTを始める前に、まずは「舌の正しい位置」を理解することが重要です。

正しい舌の位置(スポット)

口を閉じてリラックスしている時、舌は以下の位置にあるのが理想的です。

  • 舌の先端(舌尖)が、上の前歯の付け根の少し後ろ(切歯乳頭の後方)に軽く触れている
  • 舌全体が上顎(口蓋)にピッタリと吸い付いている
  • 舌は歯には一切触れていない

この位置を「スポット」と呼びます。スポットに舌が正しく収まっていると、上顎に適度な刺激が加わり、顎の正常な成長が促されます。

低位舌(ていいぜつ)のチェック方法

お子さんの舌が正しい位置にあるか、以下の項目でチェックしてみましょう。

  • 普段、口がポカンと開いている
  • 舌の先端が下の歯に触れている、または下の歯よりも下に落ちている
  • 飲み込む時に舌を前に突き出す
  • 食べる時にくちゃくちゃと音が鳴る
  • 発音がしにくい、特にタ行・ナ行・ラ行が不明瞭

これらに当てはまる場合、低位舌の可能性があります。低位舌を放置すると、歯並びの悪化だけでなく、口呼吸による感染症リスクの増加や、集中力・思考力の低下にもつながる可能性があります。

自宅でできる!子どもの舌トレーニング実践法

ここからは、ご家庭で親子一緒に取り組める舌トレーニングをご紹介します。

トレーニングは楽しく、無理なく続けることが大切です。お子さんが変顔遊びのように楽しめる雰囲気を作りながら、毎日少しずつ実践してみましょう。トレーニングの適切な開始時期は、3歳から10歳頃が理想的とされています。この時期は顎の発達が活発で、舌の筋肉を鍛える効果が出やすいためです。

①スポット運動:正しい舌の位置を覚える

まずは、舌の正しい位置を体で覚えるトレーニングです。

やり方

  • 姿勢を正して、少し顎を引く
  • 舌全体を上顎にギューッと10秒間押し付ける(この時、下顎を触ると硬くなっているのが分かります)
  • 上を向いて、舌を天井に向かって伸ばし、緩める動作を10回繰り返す
  • 舌を天井に向けたまま、左右に動かす

このトレーニングを1日2〜3回行うことで、舌の筋力が強化され、正しい位置を維持しやすくなります。

②ポッピング訓練:舌の挙上力を鍛える

舌を上顎に吸い付けて、口を開けた時に「ポンッ」と音を鳴らすトレーニングです。

やり方

  • 舌全体を上顎に吸い上げる
  • 舌小帯(舌の裏側の筋)を伸ばすように、口を大きく開ける
  • 「ポンッ」と音が鳴るように舌を離す
  • これを10回繰り返す

研究によると、ポッピング訓練を1日30回、週5回×4週間続けることで、舌圧の増加だけでなく、咀嚼能力やオーラルディアドコキネシス(口の動きの速さ)の改善にもつながることが示されています。

③リップエクササイズ:口唇閉鎖力を強化

口周りの筋肉を鍛えることで、口呼吸を改善し、正しい鼻呼吸を促します。

ボタンプル

  • 奥歯を噛み合わせる
  • 前歯と唇の間に紐付きボタンを挟む
  • 唇でボタンが外れないように押さえながら、紐を強く引く

風船トレーニング

風船を膨らませることで、唇と頬の筋肉を効果的に鍛えられます。毎日少しずつ膨らませる練習をしましょう。

④ティップ・ホッピング:舌先の動きを滑らかに

舌先を細くして、スポットに繰り返しタッチする動作です。

やり方

  • 舌先を細く尖らせる
  • スポット(上の前歯の付け根の後ろ)に舌先を軽くタッチする
  • 舌を離して、再びタッチする動作を繰り返す
  • リズミカルに10〜20回行う

このトレーニングは、発音の改善にも効果的です。タ行・ナ行・ラ行の発音がしにくいお子さんに特におすすめです。

年齢別トレーニングアプローチ

子どもの年齢や発達段階に応じて、適切なトレーニング方法は異なります。

0歳〜2歳:姿勢と抱っこの仕方に注目

この時期は、まだ本格的な舌トレーニングは難しい年齢です。しかし、歯並びは口だけの問題ではなく、座り方、姿勢、抱っこの仕方が影響することがあります。親御さんと一緒に、お子さんの正しい姿勢を獲得する習慣づけを行いましょう。授乳時の姿勢や、離乳食の与え方も、口腔機能の発達に影響します。

3歳〜5歳:マウスピース型装置の活用

この年齢では、「インファント」という取り外し可能なマウスピース型装置を使用することがあります。1日2回、10分〜20分程度装着することで、顎の成長を促し、歯並びが悪くなる原因を除去していきます。また、簡単な舌の遊びやトレーニングを楽しみながら取り入れることで、自然に正しい舌の位置を覚えていきます。

6歳〜9歳:本格的なMFTと装置の併用

永久歯が生え始めるこの時期は、MFTの効果が最も期待できる年齢です。歯列矯正用咬合誘導装置という取り外し式の装置と、舌・口・呼吸の訓練を組み合わせて行います。口呼吸、舌の突き出し、指しゃぶりなどの悪習癖を改善し、正しい口腔機能を確立することで、Ⅰ期治療だけで矯正が完了する可能性も高まります。

MFTを成功させるためのポイント

口腔筋機能療法を効果的に進めるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

継続が何より大切

MFTは、短期間で劇的な変化が現れるものではありません。毎日コツコツと続けることで、少しずつ筋肉が鍛えられ、正しい舌の位置や口唇閉鎖が習慣化されていきます。1日5〜10分程度の短時間でも構いませんので、毎日の習慣として取り入れることが成功の鍵です。お子さんが楽しく続けられるよう、ゲーム感覚で取り組んだり、できたらシールを貼るなど、モチベーションを保つ工夫も効果的です。

専門家の指導を受ける

自宅でのトレーニングも大切ですが、定期的に歯科医院や矯正歯科で専門家のチェックを受けることをおすすめします。

日本口腔筋機能療法学会の認定を受けた歯科医師や歯科衛生士による指導を受けることで、お子さんの状態に合わせた適切なトレーニングプログラムを組むことができます。また、トレーニングの効果を客観的に評価してもらうことで、モチベーションの維持にもつながります。舌圧測定器やリットレメーター(口唇閉鎖力測定器)などの専門機器を使った評価も、治療の進捗を確認する上で有効です。

生活習慣全体の見直し

MFTの効果を最大限に引き出すためには、トレーニングだけでなく、日常生活の習慣も見直すことが重要です。

  • 食事・・・よく噛む必要のある食材を取り入れ、咀嚼回数を増やす
  • 姿勢・・・猫背を避け、正しい姿勢を意識する
  • 呼吸・・・鼻呼吸を習慣化し、鼻づまりがある場合は耳鼻科で治療を受ける
  • 睡眠・・・適切な枕の高さや寝姿勢を整える

これらの生活習慣の改善とMFTを組み合わせることで、より効果的に口腔機能を向上させることができます。

矯正治療との組み合わせで最大効果を

MFTは単独でも効果がありますが、矯正治療と組み合わせることで、さらに大きな成果が期待できます。

Ⅰ期治療での活用

小児矯正のⅠ期治療(永久歯が生え揃う前の治療)では、歯列矯正用咬合誘導装置などの装置を使用しながら、MFTを並行して行うことが一般的です。装置によって物理的に歯並びを整えるだけでなく、MFTによって歯並びが悪くなる根本原因(舌癖、口呼吸など)を改善することで、治療後の安定性が大幅に向上します。実際、適切なMFTを行うことで、Ⅰ期治療だけで矯正が完了するケースも少なくありません。

Ⅱ期治療での後戻り防止

永久歯が生え揃った後のⅡ期治療(本格矯正)においても、MFTは重要な役割を果たします。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯並びを整えた後、保定装置を使用して後戻りを防ぎますが、舌や口周りの筋肉のバランスが整っていなければ、保定装置を外した後に再び歯並びが乱れる可能性があります。MFTによって正しい舌の位置と口唇閉鎖を習慣化することで、長期的な安定性を確保できます。矯正治療の費用は約40〜100万円と高額ですので、後戻りを防ぐためにもMFTの実践は非常に重要です。

治療期間の短縮効果

MFTを適切に行うことで、矯正治療の進行がスムーズになり、治療期間が短縮される可能性もあります。舌や口周りの筋肉が正しく機能することで、装置による歯の移動が効率的に進むためです。また、口腔内の環境が改善されることで、虫歯や歯周病のリスクも低減し、治療中のトラブルも減少します。

専門医療機関での取り組み事例

むらせ歯科茂原院では、小児矯正において口腔筋機能療法を積極的に取り入れています。

同院の小児矯正は、Ⅰ期治療とⅡ期治療の2段階で行われますが、歯並びの状態によってはⅠ期治療のみで完了することも可能です。Ⅰ期治療では、歯列矯正用咬合誘導装置を使用し、歯並びが悪くなる原因である口腔周囲筋(舌・唇・頬の筋肉)の機能不全を改善します。具体的には、口呼吸や舌癖などの問題を、オリジナル装置やトレーニングで解決することで、歯並びの改善を目指しています。

年齢によって治療アプローチが異なり、0〜2歳では姿勢の訓練、3〜5歳ではインファントというマウスピース型装置の使用、6〜9歳では歯列矯正用咬合誘導装置と舌・口・呼吸の訓練を組み合わせています。患者の身体的・経済的負担を軽減するため、可能な限りⅠ期治療で矯正を完了させることを目指しており、治療開始前にはお子さんと親御さんに十分な説明を行い、納得いただいた上で治療を進めています。

このように、専門的な知識と経験を持つ医療機関でMFTを受けることで、より確実な効果が期待できます。

まとめ:今日から始める舌トレーニング

口腔筋機能療法(MFT)は、子どもの歯並び改善だけでなく、呼吸、発音、咀嚼といった口腔機能全体の健全な発達を促す効果的な方法です。

舌の正しい位置を覚え、毎日少しずつトレーニングを続けることで、低位舌や口呼吸といった問題を改善し、将来的な不正咬合のリスクを減らすことができます。特に3歳から10歳頃の成長期は、MFTの効果が最も期待できる時期です。自宅でできる簡単なトレーニングから始めて、お子さんと一緒に楽しみながら取り組んでみましょう。

また、矯正治療を検討している場合は、MFTを組み合わせることで治療効果が高まり、後戻りのリスクも減少します。専門的な指導を受けながら、生活習慣全体を見直すことで、より確実な成果が得られます。

お子さんの歯並びや口腔機能に少しでも気になる点があれば、まずは専門の歯科医院に相談してみることをおすすめします。早期の対応が、お子さんの健康な未来につながります。

むらせ歯科茂原院では、小児矯正と口腔筋機能療法を組み合わせた治療を提供しています。お子さんの歯並びや口腔機能について、お気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧にカウンセリングを行い、お子さんに最適な治療プランをご提案いたします。

 

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

【電話でのお問い合わせ】

電話でのお問い合わせ0475-26-1350

【住所】

〒297-0012
千葉県茂原市六ツ野八貫野2785-1