小児矯正で失敗しない医院の選び方〜5つの確認点
2025年10月21日
子どもの歯並びが気になり始めたら
お子さんの歯並びが気になり始めると、多くの親御さんは「どの矯正歯科医院を選べばいいのだろう」と悩まれます。歯並びは将来のお口の健康や見た目に大きく影響するため、矯正歯科選びは慎重に行いたいものです。
小児矯正は一般的に「Ⅰ期治療」と「Ⅱ期治療」の2段階で行われることが多いですが、状態によってはⅠ期治療のみで完了することもあります。適切な医院選びは、お子さんの将来の歯並びを左右する重要な決断なのです。

どうせ矯正治療をするなら、失敗は避けたいですよね。そこで今回は、小児矯正で失敗しないための医院選びのポイントを5つご紹介します。
矯正治療は保険適用外の自由診療となるため、費用は医院によって異なります。また、治療期間も長期にわたることが多いため、信頼できる医院選びが何よりも大切です。
小児矯正の失敗例から学ぶ
まず、どのような失敗例があるのか知っておくことで、リスクを回避することができます。小児矯正で多い失敗例をいくつか見ていきましょう。
治療が終わらないケースがあります。治療開始前の説明では2〜3年で完了予定だったにも関わらず、5〜10年治療を続けているというケースも。
これは「不十分な検査」「床矯正によるトラブル」「矯正治療を始めるタイミングが不適切」「治療計画の見直しがされなかった」などが原因として考えられます。
また、予期せぬ抜歯を強要されることもあります。十分な検査や説明がない状態で抜歯を勧められたら要注意です。矯正治療では必ずしも抜歯が必要とは限りません。

さらに、歯並びは改善されたとしても、噛み合わせが悪化してしまうケースもあります。見た目の審美性がよくなったとしても、噛み合わせの機能が悪化してしまうことも。
歯並びだけを無理やり治そうとすると、噛み合わせのズレが生じてしまうため、治療計画と治療方針をしっかり立て、確認することが大事です。
矯正後に後戻りが起こるケースもあります。後戻りとは、矯正によって動かした歯が元の位置に戻ってしまうことです。矯正治療後に、動かした歯を保定するためにマウスピースを装着しないと、後戻りする確率が高まります。
これらの失敗例を踏まえて、どのような点に注意して医院を選べばよいのでしょうか?
失敗しない医院選びの5つの確認点
小児矯正で失敗しないための医院選びのポイントを5つご紹介します。これらのポイントを押さえることで、後悔のない矯正歯科選びができるでしょう。
1. 日本矯正歯科学会の認定医・専門医が在籍しているか
矯正歯科治療を行うにあたって、最も重要なポイントの一つが「日本矯正歯科学会の認定医・専門医が在籍しているか」ということです。日本では歯科医師免許を持っていれば、矯正治療を行うことができる「自由標榜制」が採用されています。
つまり、一度も矯正歯科治療をしたことがない歯科医師でも、「矯正歯科」という看板を掲げることができるのです。そのため、矯正の専門的な知識や経験がある医師を見分けるためには、認定資格の有無が重要な指標となります。
日本矯正歯科学会の認定医になるためには、5年以上の研修と厳しい試験に合格する必要があります。さらに専門医になるには、より高度な知識と技術が求められます。このような資格を持つ医師は、矯正治療に関する専門的な知識と経験を持っていると言えるでしょう。
認定医・専門医の検索は、日本矯正歯科学会のホームページで行うことができます。お住まいの地域で探してみることをおすすめします。
2. 小児矯正の症例数が豊富か
歯科医院のホームページなどで、小児矯正の症例数が豊富にあるかどうかを確認することも重要です。成長期に行う矯正治療は、大人の矯正とは異なる専門的な知識と技術が必要となります。

小児矯正の症例数が豊富な歯科医院では、子どもの対応に慣れているスタッフが多く、保護者の方も相談しやすい環境が整っていることが多いです。また、様々なケースに対応してきた経験があるため、お子さんの状態に合わせた適切な治療計画を立てることができます。
歯科医師免許があれば「小児矯正」と看板を出すことはできますが、実際には子どもの矯正治療の症例数が少なく、大人の矯正を中心に行っている歯科医院も存在します。そのため、実績の確認は非常に重要です。
3. 丁寧なカウンセリングと説明があるか
矯正治療は長期間にわたるため、歯科医師との信頼関係が非常に重要です。初回のカウンセリングで、医師がどれだけ丁寧に説明してくれるか、疑問や不安に対してわかりやすく答えてくれるかをチェックしましょう。
良い矯正歯科医院では、メリットだけでなくデメリットや注意点についても説明してくれます。例えば、治療中の痛みや不快感、装置の管理方法、治療期間中の制限事項などについても正直に伝えてくれるでしょう。
また、複数の治療方法を提示し、それぞれのメリット・デメリットを説明した上で、お子さんと親御さんに最適な選択肢を提案してくれる医院が理想的です。
カウンセリングでは、疑問点や不明な点があればしっかりと聞いておくことが大切です。質問に対して誠実に答えてくれるか、専門用語を使いすぎずにわかりやすく説明してくれるかも、医院選びの重要なポイントになります。
4. 治療計画と費用が明確か
矯正治療は保険適用外の自由診療となるため、費用は医院によって異なります。治療を始める前に、総額だけでなく、分割払いの有無や追加費用が発生する可能性についても確認しておくことが重要です。
良心的な矯正歯科医院では、初回のカウンセリングで費用について明確に説明し、見積書を提示してくれます。また、治療計画についても、期間や通院頻度、どのような装置を使用するのかなど、具体的に説明してくれるでしょう。
「とにかく安い」という理由だけで選ぶのは避けたほうが良いでしょう。適切な治療を行うためには、それに見合った費用が必要です。費用と治療内容のバランスを考慮して選ぶことが大切です。
5. アフターケアが充実しているか
矯正治療後のアフターケアも非常に重要です。治療が終わった後も、定期的な検診や調整が必要になることがあります。特に小児矯正の場合、成長に合わせた調整が必要になることもあるため、長期的なサポート体制が整っているかどうかを確認しましょう。
また、矯正装置のトラブルや緊急時の対応についても確認しておくと安心です。装置が壊れたり外れたりした場合に、すぐに対応してくれる医院を選ぶことが大切です。
アフターケアの内容や費用についても、事前に確認しておくことをおすすめします。保定装置の管理方法や、定期検診の頻度、費用などについて、明確に説明してくれる医院を選びましょう。
小児矯正のメリットとデメリット
小児矯正を始める前に、そのメリットとデメリットについても理解しておくことが大切です。
小児矯正のメリット
小児矯正の最大のメリットは、成長期の顎の発育を利用できることです。成長期には顎の骨が柔らかく、比較的小さな力で歯並びや噛み合わせを改善することができます。
また、早期に治療を始めることで、将来的に抜歯を避けられる可能性が高まります。顎の発育を促すことで、永久歯が並ぶスペースを確保することができるのです。
さらに、見た目の改善による自信の向上も大きなメリットです。歯並びが気になることで、笑顔を隠したり、人前で話すことを躊躇したりするお子さんもいます。矯正治療によって歯並びが改善されれば、自信を持って笑顔になれるでしょう。
虫歯や歯周病のリスク低減も重要なメリットです。歯並びが整うことで、歯磨きがしやすくなり、口内環境が改善されます。
小児矯正のデメリット
一方で、デメリットもあります。まず、費用が高額になることが挙げられます。矯正治療は保険適用外の自由診療となるため、40〜100万円程度の費用がかかることが一般的です。
また、治療期間が長期にわたることも考慮すべき点です。特にⅠ期治療とⅡ期治療の両方が必要な場合は、数年間にわたって通院する必要があります。
装置の装着による不快感や痛みも一時的に生じることがあります。特に装置を調整した直後は、違和感や痛みを感じることがあるでしょう。
さらに、矯正治療中は歯磨きがしにくくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。そのため、より丁寧な歯磨きと定期的な歯科検診が必要になります。
歯根吸収(歯の根っこが溶けること)が起こる可能性もあるため、定期的な検査と適切な治療計画が重要です。
小児矯正の治療の流れ
小児矯正の治療は、一般的に以下のような流れで進みます。
1. 矯正相談
まずは矯正相談から始まります。歯並びの不安や疑問点などについて、歯科医師に相談し、最適な矯正治療プラン、時期、金額などについて、詳しく説明を受けます。
初回の相談では、お子さんの現在の歯並びや噛み合わせの状態、将来的な予測などについて説明を受けることができます。この段階では、治療を受けるかどうかを決める必要はありません。
2. 資料取り(検査)
相談から治療へ進む場合、現在のお口の状態や身体の状態などを詳しく把握するための検査を行います。検査では、お口やお顔の写真の撮影、レントゲン撮影、お口の内のスキャンなどを行います。
これらの検査結果をもとに、詳細な診断と治療計画を立てていきます。
3. 診断
資料取りを行ってから2週間程度後、再度来院して資料の診断結果について説明を受けます。この診断では、お子さんの現在の歯並びやお口の状態について詳しく説明を受け、治療の流れや費用などについて案内を受けます。
診断結果をもとに、治療を受けるかどうかを決定します。
4. 治療開始(予防矯正または本格矯正)
診断の結果を踏まえて、治療に移ります。永久歯が生えそろう前のお子さんの場合、予防矯正から始める場合があります。
予防矯正は、永久歯にすべてが生え変わる前のお子さんが対象の矯正治療です。主に骨格に問題がある場合や、個々の歯の位置が悪く、放置してしまうと今後歯並びが悪化する可能性のある場合などが対象となります。
本格矯正は、成人の方や、永久歯に生え変わったお子さんが対象となります。すべての歯に矯正装置を装着し、理想的な歯並び、かみ合わせを目指す治療です。
5. メンテナンス・保定治療
きれいに並んだ歯並びを維持するための治療です。歯並びというのは、永久的なものではありません。歯は、加齢変化で徐々にでこぼこがでてくるものなのです。
アンチエイジングの意味でも、きれいに並んだ歯をずっときれいに維持するためには保定装置を用いたメインテナンスが必要になります。
まとめ:失敗しない小児矯正医院選びのポイント
小児矯正で失敗しないための医院選びのポイントをまとめると、以下の5つが重要です。
- 日本矯正歯科学会の認定医・専門医が在籍しているか
- 小児矯正の症例数が豊富か
- 丁寧なカウンセリングと説明があるか
- 治療計画と費用が明確か
- アフターケアが充実しているか
これらのポイントを押さえて医院を選ぶことで、後悔のない矯正治療を受けることができるでしょう。
お子さんの歯並びは、将来のお口の健康や見た目に大きく影響します。慎重に医院を選び、お子さんに合った最適な治療を受けさせてあげましょう。
矯正治療は長期間にわたりますが、適切な医院選びによって、お子さんの将来の笑顔を守ることができます。ぜひ、この記事を参考に、失敗しない医院選びをしてください。






